就労支援系障害福祉サービスから一般就労する人の割合は?

TECTEC中田です!

現在TECTECでは自立訓練「TECTEC SCHOOL」および、就労継続支援A型/B型事業所「TECTEC CREATIVE」という3種類の障害福祉サービスを運営しています。

一人ひとりが明確な目標を持ってそれぞれのサービスを利用しているのですが、そのなかでも特に利用者の皆さんが目指しているゴールが「一般就労」ではないでしょうか。

「一般就労して自立した生活を送りたい!」という気持ちが強い方にとって、就労支援系の障害福祉サービスを選ぶ際に「どのサービスを利用すればどの程度の確率で就職できるのか」は重要な判断材料になるはずです。

世の中には数多くの仕事があり、利用者の皆さんが希望する職種も様々で、また雇用する企業側の状況も日々変化していくため、就職できるかどうかを一概に確率だけで捉えることはできません。

ですが、今回あえて参考までに厚生労働省が発表している、就労支援系障害福祉サービスから一般就労への移行者数などに関するデータを紹介してみたいと思います。

公式に発表されている最新のデータが令和元年のものになってしまうのですが、下記の数字は「サービス利用終了者に占める一般就労への移行者割合の推移」となります。

つまり、就労継続支援A型事業所や就労継続支援B型事業所などの障害福祉サービスの利用を「一般就労できたから」という理由で終了した方の割合です。

「一般就労できたけど、合わなくてすぐ辞めてしまった…」という数字は含まず、あくまでもサービス終了時点での状況をもとに調査しています。

(参照…厚生労働省資料「障害者の就労支援について」

就労移行支援は就職に必要なスキルアップのための学習や、就労先の紹介・マッチングがサービス提供内容に含まれているため、やはり就労移行率は高く、2人に1人の割合で一般就労の目的を達成しているようです。

ただし、必ずしも希望の職種を紹介してもらえるわけではなく、また就労はしたものの思っていた仕事内容と違っていたため長続きしなかった…というケースも少なくありません。

表向きの就労移行率だけではなく、就労後の悩み相談など、就労定着支援に力を入れているかどうかも事業所選びのひとつのポイントとなるでしょう。

就労継続支援A型・B型事業所に関しては基本的に就労先の紹介は行っておらず、「現段階で一般就労の難しい人が、一定のサポート・配慮を受けながら働く場所」という位置付けとなっています。

そのため、一般就労を希望する場合は「A型に通所して働きながらハローワークに通う」というように自ら積極的に就職活動をする必要があり、就労移行支援よりは一般就労に結びつく割合が低くなりがちです。

ですが、A型・B型の場合、実際に働いていた内容が「実務経験」として企業側から評価されることもありますので、面接において大きな強みとなるのは確かです。(A型事業所でSNS運用業務に1年間携わっていた、B型事業所でLINEスタンプを作成し販売していたなど)

ちなみに自立訓練から一般就労に移行した人の割合は厚生労働省による「就労系サービス共通の報酬・基準について」という別資料での公開となっており、また「機能訓練」と「生活訓練」に分かれています。

最新の資料が平成27年度のものになるのですが、以下のような調査結果が出ています。

(参照…厚生労働省資料「就労系サービス共通の報酬・基準について」

生活訓練は対人コミュニケーションや毎日のスケジュール管理といった生活能力の向上を図ることが主な訓練内容であり、機能訓練は身体機能を維持・向上するためのリハビリテーションや日常動作の訓練がメインとなります。

機能訓練・生活訓練ともに、自立訓練事業所における就職率は一見低い数値に思えますが、自立訓練から直接一般就労するというよりは、自立訓練で生活リズムを整えてからB型事業所・A型事業所に移って最終的に一般就労を目指すというパターンが多いようです。

TECTECでは自立訓練からはじめて就労継続支援B型、さらにA型へとステップアップしていくことも可能ですし、もちろん最初からA型で週5日働きつつ一般就労を目標に据えている方もいらっしゃいます。

本人のご希望をお伺いした上で、それぞれのスキル・特性に適した就労支援サービスをご提案いたしますので、ご利用を検討されておられる方はぜひお気軽にお問い合わせください!