TECTEC中田です!
2025年を迎え、今年こそは生活リズムを整えるぞ~!と意気込んでいる方も多いと思います。
毎日のメンタルを安定させ、充実した生活を送るにはなんといっても「睡眠」が大切。
とはいえ、発達障害やうつ症状の方はどうしても睡眠障害を併発してしまいがちです。
「眠れなかったら別に寝なくていいんじゃない?」と気軽にアドバイスする人もいます。
世の中には夜中起きて働いている人もいますし、眠らないといけないという義務感がプレッシャーになることもありますから、決してその人の意見が100%間違っているわけではありません。
ですが問題はそこではなく、眠れないせいで「起きる必要がある時に起きられない」ということではないでしょうか。
私も学生時代なかなか眠れず、一睡もしないまま登校することがしょっちゅうでしたが、結局授業中に寝てしまうことになり、成績も落ちる一方でした。
起きるべき時間に寝てしまうのを防ぐには、やはり「適切な時間帯に十分な睡眠をとる」のがベストです。
発達障害やうつ症状の人が眠れないことに関して、実は「これ」とはっきり原因を突き止めるのは難しいとされています。
(そもそも睡眠のメカニズム自体、まだ完全には解明されていないそうです)
また、TECTECを利用している皆さんはそれぞれかかりつけのクリニックがあると思われますが、不眠時に処方してもらう薬や治療法などもその人の特性や体質、症状の度合いによって変わってきます。
ですので、特にメンタルの不調を抱えている人に対して「こうすれば眠れるよ!」と安易にアドバイスするのはなるべく控えたほうがいいでしょう。
(ちょっとした雑談として話す分には問題ありません)
今回の記事では、あくまでも個人差があることを踏まえて、一般的に「睡眠の質や眠りやすさに影響を及ぼす原因」とされているものを紹介したいと思います。

<食事・アルコール・カフェイン>
「満腹になれば眠れるのではないか」と、就寝前にお腹いっぱい食べる人がいます。
満腹になると催眠効果があるホルモンが分泌されるといわれていますが、このホルモンは食べたものを消化させる働きがあるため、寝ている間でも体が働き続け、結果的に睡眠の質が低下してしまうようです。
また、アルコールも眠りにつくまでの時間を短縮する効果があるようですが、こちらも睡眠の質を下げる傾向があります。
そのほか、コーヒー・お茶にはカフェインが含まれており、基本的には覚醒作用をもたらしますが、少量かつ飲むタイミングによっては疲労の回復やリラックスにも効果的とされています。
<運動・入浴>
適度な運動は睡眠の質を高め、眠りにつきやすくなるといわれています。
ただ、これは単純に「体が疲れているから眠くなる」というだけの理由ではないようです。
(私もそう思っていました)
運動時は交感神経が活発になりますが、運動後しばらくすると副交感神経が優位になり、気分がリラックスして心地よく眠れるとのこと。
逆に、就寝前の激しい運動は交感神経のたかぶりが続いてしまうので、眠りにくくなる傾向があるようです。
また「お風呂に入るとぐっすり眠れる」というのもよく言われますよね。
これも単純に「体温が上がったから眠くなる」と解釈する人が多いと思います。
実は体温が上昇すると手足などの皮膚から体温を外に逃がそうとする仕組みがあるのですが、この「放熱」の際に体温が下がり、眠気を引き起こすそうです。
寝ているうちに放熱で布団が温まり、逆にその人自身の体温は下がっているので、冬場の朝は布団から出るのが辛い…ということになるわけですね。
<部屋の明るさ(スマホの光)>
「寝るときは電気を消しましょう」と、子どもの頃から家族や周囲の人に言われ続けていると思います。
私も大人になって光熱費を自分で払うようになってからは「節約のために絶対電気を消す!」と思いつつ、スイッチを押すのすら面倒くさくて明るいまま寝てしまいがち。
一般的に暗いほうが眠りやすいとされる理由は、体内時計を調節するホルモンが暗い場所になるほど分泌され、眠気を促進させる効果があるからとのこと。
ちなみに日中の明るい時間帯に分泌されるホルモンもあり、この2種類のホルモンが分泌されるリズムが整っていることで規則正しい生活が可能になるそうです。
就寝前に布団の中でスマホをずっと眺めているのがあまり良くないとされているのも、画面の光によって脳が「昼間」であると勘違いするからです。
日々大量の情報がスマホに流れてくる時代ですのでつい気になってしまいますが、いったん寝ると決めたら電源を切ったほうが賢明かもしれません。
<ストレス・不安>
その日に嫌なトラブルがあると、後悔や苛立ちで頭がいっぱいになって眠れないことがよくあります。
また、身の回りに起こっている問題が解決していない時期は「明日どうしよう」という心配のあまり、眠るどころではないくらいストレスを抱えてしまう場合も。
先ほどの項目で述べたスマホの件とも共通しているのですが、多少気になることがあったとしても就寝前は外部の情報を遮断したほうが眠るためにはよさそうです。
何か考え事をしている時は、脳がそれに対する答えを探そうとするために休まることがないといわれています。
「今日の仕事はもう終わったので、また明日に備えて休もう」と、自分自身の脳に言い聞かせることにより脳が睡眠モードに入るという説もあるようですが、これもあくまで数あるリラックス方法のなかの一例です。
どうしても眠れないような、人生に関わるレベルの悩みがあった時は周囲の信頼できる人や支援機関、主治医などに相談して問題をひとつひとつ解決し「眠りたいときに眠れる生活」を少しずつ取り戻していきましょう。

以上、睡眠についてのちょっとした知識を紹介いたしました。
繰り返しになりますが、かかりつけのクリニックで睡眠障害と診断された人は自己判断で様々な方法を試す前に、まず処方された薬を指示通りに服用する、主治医から受けたアドバイスを実践するなどの方法で症状を改善するようにしてください。
質の高い睡眠時間を確保して、2025年も充実した良い年にしましょう!
※本文中のデータ・最新情報などは以下のサイトを参考にさせていただきました。
<日本CHRコンサルティング株式会社>
<おおかみこころのクリニック>
眠れないのはうつ病のサイン?早朝覚醒って何?眠れないときの対処法5選
<VENUS BED>
寝る前のコーヒーは睡眠改善に効果的?よりよい睡眠のために知っておきたい正しい飲み方
<こころみクリニック田町三田>
うつ病で寝れない理由を解説!今日からできる対処法も紹介します
<e-ヘルスネット>
<第一三共ヘルスケア・くすりと健康の情報局>