TECTEC中田です!
発達障害をはじめ、メンタルの不調や病気・疾患、家族環境などに関する悩みごとを身近な人に打ち明けるのはなかなか勇気がいりますよね。
また、かかりつけのお医者さんに相談はできるものの
「自分以外の人はどうやってこの悩みを解決してるんだろう?」
などの参考事例を知る機会がないことに不安を感じる人もいます。
当ブログでは2024年4月の記事で「日々生きづらさを感じている人たちが、お互いに悩みを相談し合える、心の拠り所となる場所」として、発達カフェを紹介しました。
「発達カフェ」での正しい過ごし方は?普通の喫茶店より高い?安い?
さて、この発達カフェですが、基本的には「飲食店」ですので、それなりの飲食代がかかります。
なおかつ、ほとんどが個人で経営しているため、食材などを大量に安く仕入れて安く売ることが難しく、ファストフード店などと比べると若干高めです。
「発達カフェには興味あるけど、お金がなくて…」という人も少なくありません。
飲食店以外だと、発達障害やメンタルヘルスの事情に詳しいインフルエンサーが主催する講演会・セミナーに参加し、個別の質問タイムで悩みを相談する方法もありますが、やはり著名人ということもあって数千円の入場料が必要になることも。
無料、もしくはリーズナブルな費用で同じ悩みを持つ人と交流してみたい…。
そんなときにおすすめしたいのが、全国各地で開催されている「自助会」です。

自助会とは、病気や困難など、共通の悩みを抱えた人達が自発的に集まってお互いに励まし合い、当事者同士の交流を深め、ともに問題解決を目指していくグループを意味します。
「自分を助ける」の文字通り、仲間に話を聞いてもらったり、自分では気づかなかったヒントを得たりすることで、これまで抱えていてた不安が軽減され、自ら工夫して困難を乗り越えよう(もしくは回避しよう)とする意欲が湧いてきます。
これを「セルフヘルプ効果」とも呼びます。
かつてはアルコール・ギャンブルなどの依存症を克服したい人が悩みを共有する集会の呼称として使われることが多かったのですが、現在では「自助会=発達障害やうつ・不登校などの当事者およびその家族同士が集まる会合」と認識されることが多くなったようです。
ちなみに大阪では、発達障害という言葉がそれほど世間に周知されていなかった7~8年ほど前から「この特性を理解し合えるもの同士で集まり、悩みを打ち明けて気持ちを楽にする」ことを目的とした自助会がいくつか発足し、以降も増え続けています。
自助会は当事者個人が自ら主催するケースが多く、地元の公民館やレンタルスペースを借りてSNSなどで告知し、人を集めて開催するのが一般的なスタイルです。
お菓子やジュースなどが用意され、お茶会感覚で語り合い、ときには議題を決めてホワイトボード(や黒板)に参加者からのアイディア・意見などを書き込みます。
私が参加したことのある自助会では、ネームプレートに自分の名前(ニックネーム)を書き、顔と名前を覚えるのが苦手な人でも相手のことをすぐ呼べるようにしていました。
以前紹介した発達カフェでの注意点と同じく「相手の話を遮らない」「相手の意見を否定しない」など、お互いが傷つかないようなルールが設けられています。
先述したような依存症治療グループの場合は同じメンバーで数ヶ月間の治療プログラムを実施することもありますが、発達障害の自助会に関しては一度だけの参加でも構いませんし、途中で帰ることも可能です。

「いつどこで自助会が開催されているのか」については、
という全国の自助会・啓発関連イベントの開催情報をまとめたサイトがありますので、自分の住んでいる地域を検索してみてください。
ほかには各種イベント・セミナー・講演会の開催告知を総合的に取り扱っている
「こくちーずプロ」
のトップページから「発達障害」などのキーワードで検索する方法もあります。
気になる参加費ですが「お菓子代+会場の使用料+文房具+その他諸々の経費」を参加者の皆さんで割り勘することが多く、高くても500円程度、なかには無料の自助会もあるようです。
(ここ1~2年は物価高騰の影響で経費が高くなり、参加費の相場も上昇している可能性があるため、参加したい自助会のSNSなどをこまめにチェックしておきましょう)
最近では悩みごとについて相談するだけでなく、逆に発達障害や精神疾患に関する話題は一切せず、みんなでボードゲームをして「日常のストレスを発散しよう」といったコンセプトの自助会も人気です。
人それぞれ、自分の特性や目的にあった自助会があると思いますので、じっくりと検討したうえで参加してみてはいかがでしょうか!
※本文中のデータ・最新情報などは以下のサイトを参考にさせていただきました。
<For Good>
<大阪府>
<自助グループポータル>
<DINF(障害保険福祉研究情報システム)>