「計画相談支援」って必要?

TECTEC中田です!

TECTECでは就労継続支援A型/B型事業所、就労移行支援、自立訓練などの就労系障害福祉サービスを提供しています。

「TECTECでデザインや動画編集を学びたい・クリエイティブな仕事をしたい」

という方は、まず障害福祉サービスの利用手続きを行う必要があるので、お近くの役所に問い合わせてみてください。

さて、その際に

「計画相談支援を利用するかどうか、もしくは現在利用しているか」

と窓口で聞かれる場合があります。

この「計画相談支援」という制度を調べてみてもよく分からず、

「それって何?」
「自分に関係あるの?」

と戸惑うケースも少なくありません。

今回は、TECTECをはじめ、なんらかの障害福祉サービスをこれから利用しようと考えている方に向けて「計画相談支援」の役割や、利用するメリットなどを解説いたします。

計画相談支援とは一言でいうと

「障害福祉サービスを自分らしく使うために、専門の相談員が一緒に計画を立ててくれる仕組み」です。

障害福祉サービスを利用するときには、単に「サービスを申し込む」だけではなく、どんな生活を送りたいのか、何に困っていてどんな支援が必要なのかを整理しておく必要があります。

計画相談支援は、その整理と計画づくりをサポートする制度です。

具体的には相談支援専門員(自治体によって名称が異なる場合あり)と呼ばれる専門スタッフと話し合い、本人が「利用したい」と希望する障害福祉サービスが、その人にとって適切かどうかを判断しながら計画を作成します。

就労継続支援B型事業所に通いたい場合であれば、本人の障害特性や健康状態などを考慮し、週何日程度なら安定して通所できそうか、1日何時間の勤務が可能か…といった計画を一緒に立てていくことになります。

また、就労系障害福祉サービスに限らず、自宅および施設内での介護や外出時の移動支援など、日常生活を支える福祉サービスの利用に関しても、利用計画を立ててもらうことが可能です。

計画相談支援を利用することによるメリットは

・自分に合わない障害福祉サービスを選んでしまうリスクを防げる
・専門員と話し合い、気持ちを整理することで「本当はどうしたいのか」が自分の中で明確になる
・客観的な視点でアドバイスがもらえる
・利用開始後も伴走してくれる

などがあります。

利用開始後も定期的にモニタリング(状況の確認)を実施し、現在利用しているサービスが適切かどうかを確認して計画の見直しを行ってくれるので安心です。

これらのメリットを活かすため、まず計画相談支援の利用申請を行い、専門員のサポートやアドバイスを受けたあとに就労継続支援A型/B型、就労移行支援といったサービスの利用を申し込む人が多いようです。

<計画相談支援利用の流れ>

行政的な細かい手続きはここでは省きますが、大まかな流れは以下のようになります。

1.市区町村に申請:
障害福祉サービスを使いたい場合、市区町村に申請します。

2.相談支援事業所を選ぶ:
自宅や通学先に近い事業所を探し、相談支援専門員と面談します。

3.サービス等利用計画の作成:
相談内容をもとに、専門員が「サービス等利用計画」を作成します。

4.サービス利用開始:
計画に基づいて、各サービス(就労支援、デイサービスなど)の利用がスタートします。

5.定期的なモニタリング:
サービス開始後も3か月に1度程度のペースで面談が行われ、必要に応じて計画を修正します。

<「就労選択支援」との連携>

2025年10月から新たに始まった「就労選択支援」は、障がいのある方一人ひとりの特性や希望に応じて、本人に適した「働く場」を選べるよう支援する制度です。

この就労選択支援と計画相談支援が連携することによってこれまで以上に支援体制が整備され、生活面での自立や、就労に必要な能力の向上が期待できます。

一般的な流れとしては、

1.計画相談支援のスタッフと相談したうえで、就労選択支援の利用計画案を作成する

2.計画相談支援から就労選択支援に対して、本人の生活環境や就労に関する希望などの情報を提供する

3.就労選択支援・計画相談支援・その他各種機関が連携し、アセスメントを行う

4.アセスメント結果を就労選択支援から計画相談支援に伝え、サービス利用開始

となります。

なお、就労継続支援A型/B型、就労移行支援事業所などの利用に関しては、計画相談支援を利用せず自ら計画案を作成することも可能です。

これを「セルフプラン」と呼びます。

ただ、いずれにせよ就労系福祉サービスを利用する際に「就労選択支援の利用が原則として必須になる」ケースが今後増えてくると予測されます。
就労選択支援がそもそもよく分からない…という場合は、計画相談支援に相談してみてもよいでしょう。

まずは「自分が将来どうなりたいか」を、周囲のサポートしてくれる人達にしっかりと伝えることが大切です。

※本文中のデータ・最新情報などは以下のサイトを参考にさせていただきました。

<厚生労働省>

障害福祉サービスについて

<大阪市>

計画相談支援

<DotHome>

『計画相談支援』のサービス内容や対象者とは?『地域相談支援』との違いも解説

<LITALICOキャリア>

計画相談支援とは?サービス内容と他の相談支援との違い、仕事内容を解説

<ハーティサロン>

相談支援

<コハツWEB>

2025年10月開始の新サービス「就労選択支援」とは

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