過集中

上手にコントロールして強みに!発達障害の「過集中」

TECTEC中田です!

私はこのTECTECブログを執筆する際、「最初から最後まで一気に書き上げてしまう」癖があります。

もちろん大学の卒論のように、膨大な資料をまとめながら数万文字の文章を書くわけではないので、そもそも何日にも分けて書く必要はないかもしれませんが…。

ただ、書いている最中は他にやらなければならない仕事があっても忘れてしまったり、途中でいったん休憩してしまうと執筆を再開する気力がなくなってしまうことがあります。

このような傾向が顕著になった特性が、いわゆる「過集中」です。
(はたから見れば私もたいがい過集中だと思います)

過集中とは「特定のものごとに対して驚異的な集中力を発揮する」特性であり「ハイパーフォーカス」とも呼ばれています。

過集中モードに入ると、自分の周りの世界が全て消えたようになり、他人からの声かけにも全く気付かず、食事や睡眠も忘れて目の前のことに没頭してしまいがち。

ASDの方は「特定の分野に対して強いこだわりを持っている」ことが多く、自分の好きなことを突き詰めている状態が結果として過集中になるケースがよくあります。

一方、ADHDの場合は世間一般のイメージだと「落ち着きがない」「注意力が欠如している」と思われていますが、逆に自分にとって興味のある分野に関しては他のことを後回しにしても夢中になる人が多いため、やはり過集中の状態になりやすいといえます。

過集中は仕事や創作活動において独創的なアイディアを生み出し、素晴らしい成果を挙げることができる反面、優先すべき仕事を放置してしまったり周囲の状況に関係なく長時間集中してしまったりと、人間関係を悪化させることも。

また、延々と自分の世界に入り込んでしまうことによって健康を損なう、生活リズムが乱れるなど日常生活に支障をきたしてしまっては元も子もありません。

ですが、過集中を上手に自分自身でコントロールすることができれば、ここぞという時に重要な業務に集中して早く終わらせる、今どきの言葉でいえば「しごでき」(仕事がバリバリできる)人間になれる可能性があります。

過集中をコントロールする具体的な方法に関しては、この記事の文末に参考サイトへのリンクをいくつか貼りましたので、ぜひご覧ください。

どのサイトを見ても、基本的には

・集中する時間を決めて、時間が過ぎたらアラームを鳴らす
・過集中の特性があることを、周りの人間に説明しておく

などの方法で、優先度の高い仕事を飛ばしてしまうといったようなトラブルを未然に防ぐことを推奨しています。

これらは当然必要不可欠な過集中対策ですので、できれば日頃から実践していきたいですね。

今回はそれに加えて、私が個人的に心がけている「過集中との付き合い方」を紹介したいと思います。

私はやはり、過集中の状態にならないとどうしても良いアイディアが湧かないという自覚があります。

そこで、「過集中できるチャンスがある時にちゃんと過集中できるように、普段から他のことをサボらず済ませておく」という方法を編み出しました。

これは以前にTECTECブログで書いた「お風呂嫌いを治す」記事の内容とも通じるところがあります。

たとえば平日ずっとお風呂に入らなかったとして、土曜日・日曜日と自分の自由になる時間が丸々2日間あったとしても「今日こそお風呂に入らないとヤバいのでは…」なんてことが頭の片隅で気になってしまうと、せっかく過集中できるチャンスなのに100%のパフォーマンスが発揮できません。

少なくとも金曜日の夜のうちにお風呂に入っておけば、土曜日の朝から心おきなく自分の好きな趣味や活動に集中できます。
(月曜日から木曜日も、お風呂にはなるべく入りましょう)

「区役所に提出しないといけない書類があるが、まだハンコを押していない」
「来週友達と遊ぶ約束をしたけど、待ち合わせ場所をまだ伝えていない」

など、ほんの数分間の手間でできる諸々のことは普段からスキマ時間を利用してしっかりと済ませておけば、オフの日を全て過集中の時間に充てることができるはず。

過集中は決して悪いことではありませんので、体調や精神に負担をかけず、周りを心配させない程度に「充実した過集中」の時間を作っていくようにしましょう。

※本文中のデータ・最新情報などは以下のサイトを参考にさせていただきました。

<ADHD/ASD HOT TIMES>

発達障害|ADHDの秘められた超能力:過集中の7つの驚異的真実

<LITALICO発達ナビ>

過集中とは?ADHD(注意欠如多動症)やASD(自閉スペクトラム症)との関連【専門家監修】

<Kaien>

過集中とは?メリット・デメリットと発達障害との関係